※この記事は「これからWEBマーケティングを真剣に始めようとしている人」に向けて書いています。脱初心者レベルの話を書いていますので、少々難しい箇所があるかもしれません。
webマーケティングは、これまで見えづらかった「販促活動」を数字で捉えることができるようになる大変便利な手法です。
ひとたびweb広告を出稿すれば、さまざま計測値が弾き出され、それらを総合的に判断しながら、次の一手を打つことが求められます。
この数字の羅列から、何をどう読み取るかの分析力が、webマーケターに一番求められることです。
この記事では、webマーケティングで得られた数字とどのように向き合うべきか、脱初心者レベルの内容を解説していきます。
webマーケティングで理解すべき大事な方程式
まずwebマーケティングで理解すべき一番大事な方程式についてご紹介します。
それが↓
集客×接客×追客=売上
という方程式です。
言い換えると、アクセス数×成約率×生涯顧客単価=売上です。
まずは集客をしてきて、アクセス数を増やす。
次に集めてきたアクセスに対して、適切な情報提供を行い、ユーザー体験としても違和感のないサイト構成を用意することで、成約率を高めます。
そしてリピート施策を適切に行うことで、一人の顧客からの売上高を伸ばし、長期的なブランドを作り上げていく。
これがwebマーケティングで売り上げを伸ばすために注力すべき全体像です。
次に、それぞれの項目について細かくみていきます。
集客=表示回数×クリック率
集客はアクセス数のことですが、アクセス数は「表示回数×クリック率」で表されます。
表示回数というのは、実は幅広い考え方ができます。
・検索結果に表示される回数
・広告で表示される回数
・他のメディアからリンクされる回数
・SNSの投稿からリンクが表示される回数
などなど、まずは表示回数を増やすことが大事です。この点が抜け落ちているマーケターは結構います。
さらに言えば、例えば
① 1,000回表示×1.0%のクリック率=10クリック
② 10,000回表示×0.1%のクリック率=10クリック
クリック単価が同じだとして、この①と②を比べた時に、どちらがマーケティング的に価値が高いか考えてみましょう。
同じ10クリックではありますが、②の方は10,000ー1,000=9,000回分多くこの世の中に表示されています。
現実には、どういう媒体でどういうふうに表示されたかも加味して考えなければならないですが、原理主義的に考えると、9,000回分認知のチャンスが多くあった上で、同じクリックを稼げているので②の方がその分価値が高くなります。
また、SEOも同じ考え方ができます。検索で上位に表示されることで、表示回数が増えます。
ここで考えるべきは、タイトルのクリック率です。
もちろん1位にある記事が最も価値が高いとGoogleに評価されているわけですが、あくまで読む記事を選ぶのは人間です。
その時に「タイトル」と「ディスクリプション」が非常に大事になってきます。検索したユーザーがクリックしたいと思えば、その分だけアクセス数が増えます。
そして結局選ばれるタイトルの方が高いと判断されるので、SEO評価も上がっていくのです。
もちろん、それに合わせた内容やコンテンツを用意しておくことも大事ですが、SEOを語る上でタイトルのクリック率について、無視されがちな議論ですので、覚えておくと良いです。
接客=カート追加率×成約率
接客というのは、成約率を上げるためのUX/UIのことを指します。ざっくりいうと「気持ちよく購入してもらおう」ということです。
それらの成績がカート追加率やチェックアウト開始率、成約率などの率として現れてきます。
それぞれの率の上げ方についてみていきましょう。
カート追加率を上げるには?
カート追加率を上げるための方向性は2つ
①カート追加までの利便性
②発信するコンテンツの整理
それぞれを深堀すると記事が長くなりすぎるので、これについては別記事で解説します。
ポイントは、
・すぐに
・見やすい位置に
・ユーザーが欲しいときに
・ユーザーが欲しい情報やボタンを置く
です。
成約率を上げるには?
カート追加をしてくれたあと、購入をやめてしまう人もたくさんいます。
弊社で見てきた全体的な数値で言えば80~85%くらいが、カートに入れたままサイトを離脱してしまいます。
これはカートの機能によるところが大きいのですが、以下のようなポイントに気をつけてカート選びや改善を行うと良いです。
・会員登録を必須としていないか?
・送料や税金が後からかかるように見えていないか?
・入力項目は多すぎないか?
・自動入力の機能を備えているか?
・配送までの日数がかかりすぎていないか?
こういった点に注意をして、改善していくと良いです。
追客=顧客数×リピート率×リピート単価
教科書的に言えば、リピートが生まれない商売はいずれ新規獲得が枯渇し、事業が止まります。
現実には、リピートが生まれようが、現代はさまざまな新商品や新技術がひっきりなしに登場しますので、1つの商品で何十年も事業を成立させることは難しいです。
そのため「お得意様」を作っていくことが重要になります。
「お得意様」さえいて、その方達のニーズを細かに聴くことができれば、そのお得意様に買っていただける商品を作ることができるからです。
追客施策は、単にマーケティング的に「F2転換率をあげる」「CRMを上手に回す」ということではなく、「お得意様を作り、信頼関係を育てる」という意識で全ての施策をまとめあげることが重要です。
その上で大事なことは、お客様のデータを早いうちから蓄積し、可視化することです。
LINEやメールマガジンなどの施策は、指数関数的に効果が出てきますので、事業開始当初から受け皿を準備して施策を行うべきです。仮に放置することになってしまっても、必ずリストを取得して貯めていきましょう。
その上で、
・未購入リスト×初回購入率
・初回購入リスト×2回目購入率
をしっかりと計測できる状況を作りましょう。
それさえできれば、クーポン施策やセール施策などの単純な施策ですぐに売上を増加させることができます。
割引を好まない場合も、メッセージ送付を工夫することで引き上げが可能ですので、必ず行うべきです。
まとめ
webマーケティングの脱初心者というテーマで書きましたが、ポイントはフェーズごとに数値を分けて考え、得られた数字を分析し、それぞれに対応した施策を行うことです。
この原理原則をとらえておけば、これから新しいツールや考え方が出てきた場合でも対応ができます。