弊社は地域特化のwebマーケティング会社として活動しているため、いわゆる老舗企業との取引も多いのですが、老舗企業がwebマーケティングを取り入れると非常にパフォーマンスが良いことを日々感じています。
一方で、老舗企業ならではの特徴から、webマーケティングにすんなり取り組めない事情があることも垣間見てきました。
今回の記事では、老舗企業がwebマーケティングをやるとなぜパフォーマンスが出るのか、また、老舗企業がwebマーケティングを取り入れる上での注意点などについて解説していきます。
老舗企業のアドバンテージとは?
そもそも老舗企業には圧倒的なアドバンテージがあります。
それは「知名度」と「信頼感」です。
昔から名前が知られていて、地域に根ざしているような会社は、きっと良いものを販売しているだろうという信頼感がベースにあります。
webマーケティングを行う際に直面する問題として「3つのNOT」があります。
ユーザーは「読まない・信じない・行動しない」という言葉です。
特に、最近ではweb広告の過激表現が社会問題になったこともあり「信じない」は加速しているように感じます。
そうした環境の中で、老舗企業の知名度と信頼感は「信じてみよう」と思わせることができる大きなアドバンテージになるのです。
老舗企業のwebマーケティングはなぜコスパが良いのか?
知名度と信頼度というアドバンテージがあるので、老舗企業のwebマーケティングは非常にコスパが良くなります。
Meta広告のCPMなんかは、同カテゴリの商品と比べても明らかにCPMが低く出てきます。
CPMというのは「広告を1000回表示させるのにかかるコスト」のことを指すのですが、これは広告媒体側が一定のロジックで恣意的に決めるものです。
Metaの側に立ってみれば、自分たちが運営するSNSに詐欺的な広告やユーザーにとって不快な広告が流れることは好ましくありません。
不快な広告ばかり流れるSNSであれば、ユーザーは使用を控えたくなりますし、優良企業にとってもその媒体で広告を出すことが悪評につながるリスクもあります。
そのため、Metaにとって良い広告はCPMが低くなり、Metaにとって悪い広告はCPMが高くなるのです。
そう考えた時に、老舗企業の広告を出すとユーザーの反応が好意的なのでCPMが非常に低く出るんですね。
このような仕組みがあるおかげで老舗企業のwebマーケティングは非常にコスパが良くなります。
老舗企業がwebマーケティングを行う上での注意点
一方、老舗企業がwebマーケティングをやる上での注意点もあります。
対外的な注意点と社内的な注意点の2点に分けて解説します。
対外的な注意点
まず気をつけなければいけないことはブランディングのことです。
webマーケティングはブランディングの観点でみるとカジュアル要素を含んだマーケティング手法になります。
老舗だからといって、荘厳で重厚で威厳がある感じを保とうとしても、それはユーザーが好んで見たくなる広告とは方向性が違いますので、反応を取れないケースが多いです。
一方で、あまりにカジュアルに寄せすぎるとブランドの毀損を招きます。
この塩梅は気をつける必要があります。
社内的な注意点
そうした対外的なブランディングの懸念がどうしても付随するため、webマーケティングそのものに反対する社員が出てきます。
社長が主導で推進する場合、現場の社員がこれまでのやり方を否定されたような気になり、webマーケティングの効果に懐疑的な状態で代理店と接したりし始めます。
そうしたことが原因で代理店と密なコミュニケーションが取れなくなり、施策が空回りするケースは多々あります。
逆に、社員主導で導入しようとする場合、社長がなかなかweb用語を理解しようとせず、予算が全く降りないケースも多々あります。
そういう場合は補助金などをうまく活用しながら、社内の稟議を通していくと良いでしょう。
老舗企業がやるべきweb施策はコレ
最後に、多くの老舗企業を見てきた中で「コレをまず最初にやるべき」という施策をご紹介します。
Meta広告
この記事でも紹介しましたが、Meta広告はとても効果的です。
特にInstagram広告の反応が良くなります。
Instagramアカウントは地道に育ている企業は多く、老舗企業であればあるほど、知名度がある分フォロワーもたくさんいるケースが多いです。
そうしたフォロワーは「知ってるからフォローした」程度であり、投稿を楽しんでみているかというとそうではないケースが多いです。フォロワー数に対して5%以下のいいね数であれば、投稿が刺さっているのではなく、知名度だけでフォローされていると考えるのが良いです。
ですが、ここで広告を使うと、その認知を掘り起こしてうまく購入に繋げることが可能です。
こうした点もありますので、Meta広告を使うと高いコストパフォーマンスが出ることが多いのです。
ECサイトのカート変更
老舗企業がECサイトを運営している場合によく見受けられるのが、旧式のECカートを使っているケースです。
古いカートは、カゴ落ち率がそもそも高く、またカゴ落ち対策も自由にできないケースが多く、それだけで機会損失を生んでいます。
また、昔から付き合いのある制作会社に、謎の月額費用を支払い続けていたり、維持費も割高であるケースをたくさんみてきました。
カートシステムは、その後の受注フローや会計処理とも連動することが多く、移行するとなるとおおごとになりますが、それに見合ったリターンは十分えられます。多くの場合、月額維持費が下がるだけで年間数十万円の削減につながるケースもあります。
Shopifyなどの最新のカート使って適切に運用すれば、当然その分売上も増えやすいので、かなりの費用対効果を期待して良いです。
LINE公式アカウントの運用
Instagramアカウントの運用は、多くの企業で実施していますが、LINE公式アカウントを適切に運用できているところは少ない印象です。
LINE公式アカウントは、さまざまな顧客接点ツールの中で最も可能性を秘めたツールだと思います。
9000万人の国内アクティブユーザーを抱え、LINE Payなどの決済手段とも紐付き、あらゆるデータを保有するSNSです。
最近ではLINEのトーク画面内でクレカ決済まで完了できるAtouchというツールも出ました。
ポイントカードや予約のツールとしても、今後より機能が洗練されていくでしょう。
老舗企業は、そもそもオフラインの集客が強いですので、店舗などにLINE登録の案内ポップを出しておくだけで、一定の増加が見込めます。
今後新たな使い方やノウハウがまだまだ出てくる可能性を秘めていますので、とりあえずでもLINEアカウントを開設して、友達数を増やす取り組みをしてみてください。
まとめ
webマーケティングは老舗企業に限らず、企業経営においては必須で取り組むべきものになってきています。
そんな中で、老舗企業が持つポテンシャルというのはまだまだ大きいです。
ぜひwebマーケティングに取り組んで、これまでとは違う結果を引き起こしていきましょう。
自社でどのように取り組んだら良いかわからない方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。